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金属アレルギーでも大丈夫?インプラント治療を受けるときの注意点
こんにちは。吹田市千里山東、阪急千里線「千里山駅」より徒歩30秒にある歯医者「千里山駅前歯科」です。
インプラント治療は、失った歯を補うための効果的な選択肢として広く普及していますが、「金属アレルギーでも大丈夫なのか」と不安を感じる方も多いでしょう。インプラント体には一般的にチタンが使用されており、生体親和性が高くアレルギー反応を起こしにくいです。
しかし、すべての人に完全に安全とは言い切れず、体質や既往歴によっては注意が必要です。
この記事では、金属アレルギーがある方でもインプラント治療を安心して受けるために知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。
金属アレルギーでもインプラント治療は受けられる?
金属アレルギーがある方でも、インプラント治療を受けることは基本的に可能とされています。インプラント体には主にチタンという金属が用いられており、この素材は生体との親和性が高く、アレルギー反応を引き起こしにくい特徴があります。
ただし、過去に金属による皮膚炎やアレルギー反応を経験したことがある場合は、事前にパッチテストなどの検査を行うことがすすめられます。素材の選定や事前の確認を丁寧に行えば、金属アレルギーのある方でも安全に治療を受けられる可能性は十分にあります。
まずは専門の歯科医師に相談し、自身の体質に合った対応を検討することが大切です。
金属アレルギーの症状
金属アレルギーは、金属に対する免疫の過剰反応によって引き起こされるもので、症状は接触部位だけにとどまらず、全身に及ぶこともあります。ここでは、口腔内・皮膚・全身に分けて代表的な症状とその背景について解説します。
口腔内に現れる症状
口内に現れる症状として代表的なのは、下記のとおりです。
- 舌のピリピリ感
- 口内炎の繰り返し
- 頬や歯ぐきのただれ
- 味覚の異常や違和感
唾液によって金属イオンが溶け出し、粘膜と長時間接触することで炎症や知覚異常が生じる可能性があります。食事中にヒリヒリする、味がわかりにくくなったといった違和感が継続するようであれば、歯科医師による診断が必要です。
皮膚に現れる症状
皮膚に現れる症状もあります。
- 発赤やかゆみ
- 小さな水疱
- 乾燥や皮膚のただれ
- 金属に触れた部分の炎症
皮膚症状は、ピアスやネックレス、腕時計などの金属製品が直接触れた部位に起こることが一般的ですが、口腔内の金属が引き金となることもあります。
全身に現れる症状
ごくまれではありますが、金属アレルギーが全身的な不調を引き起こす場合もあります。
- 倦怠感や頭痛
- 関節の痛み
- 微熱が続く
- 原因不明の体調不良
金属が体内に吸収されて免疫系が反応し、慢性的な疲労感や痛み、微熱といった非特異的な症状を伴うことがあります。このようなケースでは、アレルギーが原因とは気づかれにくく、他の病気との鑑別が必要になります。
金属アレルギーの方がインプラント治療を受けるときの注意点
金属アレルギーを持つ方が安全にインプラント治療を進めるためには、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。
インプラント体の素材を確認する
現在のインプラント治療では、主にチタンまたはチタン合金が使用されています。チタンは体内で安定し、医療現場でも人工関節や心臓のペースメーカーなどに広く使われている金属です。
アレルギー反応が出にくい素材とされていますが、100%反応しないとは限りません。過去に金属製アクセサリーで皮膚に炎症が出た経験がある方は、事前にインプラント素材が何であるかを歯科医師に確認しておくことが大切です。
事前にパッチテストを受ける
インプラント治療を受ける前に、アレルギーの有無を正確に把握することが非常に重要です。金属アレルギーが疑われる場合は、皮膚科やアレルギー専門の医療機関でパッチテストを受けることが推奨されます。
検査では、皮膚に金属成分を貼付し、一定期間後の反応を観察することで、アレルゲンの特定が可能です。チタンやその他の金属に反応が確認された場合には、別の治療法を検討することが望ましいでしょう。
金属以外の選択肢について相談する
金属アレルギーが明らかになった場合でも、治療の選択肢は限られているわけではありません。最近では、ジルコニア製インプラントのように、金属を使用しない素材も登場しています。ジルコニアはセラミックの一種で、審美性にも優れており、白く自然な仕上がりが特徴です。
ただし、すべての歯科医院で導入されているわけではないため、対応可能な医院を事前に確認する必要があります。選択肢を広げるためにも、治療前のカウンセリングを十分に受けることが大切です。
使用される部材の全体像を把握する
インプラント治療では、埋入されるインプラント体だけでなく、アバットメントや上部構造(被せ物)といった部品にも金属が使用されることがあります。たとえば、インプラント体がチタンでも、アバットメントが他の金属合金でできているとアレルギーの原因となることもあります。
そのため、治療を受ける前には、使用されるすべての部材の素材について詳細に説明を受けるようにしましょう。必要に応じて、それぞれに対応した素材の変更をお願いすることも可能です。
治療後の異変にも注意を払う
金属アレルギーの症状はすぐに現れるとは限らず、治療後しばらく経ってから出る場合もあります。口腔内に違和感があったり、皮膚に発疹やかゆみが見られるなどの変化があれば、早めに歯科医師に相談することが重要です。
また、アレルギー以外の原因による不調の可能性もあるため、自己判断で終わらせず専門的な診察を受けるよう心がけましょう。治療後の経過観察も、アレルギー対応の一環として欠かせません。
インプラント治療後に金属アレルギーの症状が現れたときは
ここでは、治療後にアレルギー症状が現れた場合の対処法や、受診の目安について詳しく解説します。
まずは歯科医師へ相談する
違和感や体調の変化を感じたら、まずはインプラントを担当した歯科医師に相談しましょう。治療内容や使用した材料、経過の詳細を把握している歯科医師であれば、原因を特定しやすく、早期に適切な対応が可能です。
金属アレルギーの可能性がある場合は、歯科医院だけでなく皮膚科やアレルギー専門の医療機関との連携が取られることもあります。
パッチテストで原因を特定する
原因が不明な場合は、金属アレルギーの有無を確認するためにパッチテストを受けることが推奨されます。複数の金属を皮膚に貼付し、一定期間後に反応を見ることで、どの金属に反応があるかを調べる検査です。
反応が確認された場合、インプラントに使用された金属が症状の原因である可能性が高くなります。
インプラントの除去が必要なケースもある
症状が軽度であれば、経過観察やアレルギー対応の薬による処置で対応できることもあります。
しかし、アレルギー反応が強く、日常生活に支障をきたすような場合には、インプラントの除去を検討することもあります。インプラント体を取り除いた後には、アレルゲンとなりにくい素材を使用した義歯やブリッジなど、別の補綴方法に切り替える選択肢もあります。
再治療には負担がかかることもあるため、患者さんの体調や希望をふまえながら慎重な対応が必要です。
今後の治療は非金属の材料を選ぶ
一度金属アレルギーの症状が出た場合、今後の治療でも同様のリスクがあると考えるべきです。そのため、今後の歯科治療では、使用するすべての材料について素材を確認し、アレルゲンとなる金属が含まれていないかを歯科医師に相談することが大切です。
ジルコニアやセラミックなど、非金属の材料を選ぶことでアレルギーのリスクを回避することが可能です。
まとめ
金属アレルギーがあっても、インプラント治療を受けられる可能性は十分にあります。チタンはアレルギー反応が起こりにくい素材とされていますが、体質によっては注意が必要です。
治療を検討する際は、事前にパッチテストを受ける、素材の詳細を確認するなど、慎重な準備が大切です。また、治療後に体調の変化を感じた場合には、すぐに歯科医師へ相談しましょう。
少しでも不安がある方は、まず信頼できる歯科医院で自分の体質や治療の選択肢について相談してみましょう。自分に合った方法を選ぶことで、安心して治療に臨めます。
インプラント治療を検討されている方は、吹田市千里山東、阪急千里線「千里山駅」より徒歩30秒にある歯医者「千里山駅前歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、患者様を家族のように大切に思い、安心を第一に治療を提供しています。一般歯科だけでなく、矯正治療やインプラント治療などにも力を入れています。
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