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院長コラム

小児矯正にはどんな装置を使用する?種類と特徴を解説!

こんにちは。吹田市千里山東、阪急千里線「千里山駅」より徒歩30秒にある歯医者「千里山駅前歯科」です。

小児矯正にはどんな装置を使用するのか考える女の子

お子さまの歯並びや噛み合わせが気になり、小児矯正を検討している保護者の方もいるでしょう。小児矯正では、顎の成長を利用しながら歯並びを整えられます。

「小児矯正ではどんな装置を使用する?」「治療が大変なのかどうか知っておきたい」などと考えている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、小児矯正で使用される装置の種類と特徴について解説します。小児矯正のメリットとデメリットについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

小児矯正で使用する装置の種類とそれぞれの特徴

プレオルソで歯の矯正をする男の子

小児矯正で使用する装置にはいくつかの種類があり、それぞれ目的や特徴が異なります。ここでは、小児矯正で使用する装置とその特徴について解説します。

可撤式矯正装置

可撤式矯正装置とは、取り外しが可能な矯正装置です。装置を外して普段どおり食事や歯磨きができます。

拡大床

拡大床は、永久歯が並ぶ位置を確保するために、歯列の幅を広げる装置です。歯が内側に傾いて生えている場合、歯をまっすぐに改善します。

1日12時間以上装着し、自分でネジを調節して装置の幅を広げて歯列を拡大します。

ムーシールド

ムーシールドは、受け口(反対咬合)を改善するためのマウスピース型の装置です。舌や口腔周囲の筋肉の機能を整えながら、上顎の成長を促す効果があります。就寝時のみ装着すればよいため、幼児でも取り組みやすいでしょう。

プレオルソ

プレオルソは、柔らかい素材でできたマウスピース型の矯正装置です。口呼吸や舌の位置、食べ物を噛んで飲み込む機能など、歯並びが乱れる原因そのものを改善します。

装着するのは日中1時間と就寝時のみでよいため、子どもにとって負担が少ないでしょう。

固定式矯正装置

固定式矯正装置は、歯に直接取り付ける装置で、自分では取り外せません。装置の周りに汚れが溜まりやすいため、丁寧なブラッシングや歯科医院でのクリーニングが必要です。

急速拡大装置

急速拡大装置は、上顎が小さい場合に短期間で上顎の骨の幅を広げる装置です。永久歯が正しい位置に生えるためのスペースを確保します。

装置の中央にあるネジを回して装置を広げ、正中口蓋と呼ばれる骨のつなぎ目をゆっくり広げます。骨のつなぎ目にできたすき間に新しい骨がつくられ、顎の骨を広げていくのです。

リンガルアーチ

リンガルアーチは、歯の裏側に取り付ける金属製の装置です。埋伏歯を引っ張り出すための土台にしたり、乳歯が抜けた後に隣の歯が倒れないように歯を固定したりする目的で使用します。

顎外固定装置(がくがいこていそうち)

顎の成長バランスを整えるために、顔や頭部の外から力をかける補助的な装置です。主に骨格に問題がある場合に使用されます。

ヘッドギア

ヘッドギアは、上顎の成長を抑えるために使用される装置です。頭にヘッドキャップを被って上顎に金属の装置をつけ、ゴムの力で上顎を後方に引っ張ることで上顎に力をかけます。就寝中など、1日8時間以上装着します。

チンキャップ

チンキャップは、上顎に対して下顎が大きすぎる受け口(反対咬合)の場合に、下顎の前方への過成長を抑える目的で使用する装置です。顎の先にカップをつけて頭にヘッドキャップを被り、ゴムをかけて固定します。

永久歯が生え揃ってからの矯正方法

ワイヤー矯正をしている子どもの口元

ここでは、永久歯が生え揃ってから行われる代表的な矯正方法について紹介します。

ワイヤー矯正

歯の表面にブラケットとワイヤーを取り付け、ワイヤーの力で少しずつ歯を動かしていく矯正治療です。歯の位置を細かく調整できるため、幅広い症例に対応できます。

装置が目立ちやすい点はデメリットですが、近年は目立ちにくい透明や白色のブラケットも使用されています。

マウスピース型矯正装置

透明なマウスピースを一定期間ごとに交換しながら歯を動かしていく方法です。見た目が自然で、食事や歯みがきの際に取り外せるのが大きな特徴です。装着時間を守れないと治療効果が得られにくくなるため、マウスピースの装着を自分で管理する必要があります。

また、抜歯をして歯を大きく動かす症例や、骨格に問題がある症例では、対応できないケースもあります。

外科手術

骨格的な問題が大きい場合には、矯正治療だけでは対応できず、外科手術を併用する場合があります。上下の顎の位置関係に大きなずれがある場合、顎の骨を外科的に移動させてから歯並びを整えるのです。全身麻酔を伴うため、入院して治療をする必要があります。

小児矯正のメリット

小児矯正のメリットのイメージ

ここでは、小児矯正を行うメリットについて解説します。

永久歯がきれいに並ぶスペースを確保できる

小児矯正のメリットは、顎の成長を利用しながら歯が並ぶスペースを確保できる点です。永久歯が生える前に歯列を広げておくと、歯が重なって生えてくることを防ぎ、将来的に抜歯を避けられる可能性が高まります。

特に、顎が小さいお子さまに効果的です。

顎の成長をコントロールできる

子どもの顎はまだ成長途中であるため、骨格のずれを改善しやすい時期です。上顎や下顎の成長バランスを調整し、将来の噛み合わせのずれを予防できます。外科手術が必要なケースでも、子どものうちからアプローチすることで外科手術を避けられる可能性があるのです。

歯並び・噛み合わせの悪化を防げる

乳歯が抜けるタイミングや永久歯の生え方によっては、歯並びや噛み合わせがさらに悪化する場合があります。小児矯正では、歯が生え変わる時期に治療できるため、不正咬合の悪化を防ぎ、本格的な矯正治療をスムーズに進められるのです。

その結果、治療期間の短縮や負担の軽減にもつながります。

虫歯や歯周病の予防につながる

歯並びが乱れていると、歯と歯の間に食べかすが溜まりやすく、ブラッシングが行き届かなくなります。磨き残しが多いと、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。

小児矯正によって歯並びが整うと、汚れを取り除きやすくなるため、虫歯や歯周病の予防につながるのです。

発音や咀嚼の改善が期待できる

歯並びは、発音や咀嚼にも大きく影響します。歯と歯の間にすき間があったり、前歯が前に出ていたりすると、サ行やタ行などの発音が不明瞭になる場合があります。

また、噛み合わせが悪いと、食べ物を噛み砕くのに不要な負担がかかり、疲れやすくなったりするでしょう。矯正によって歯並びが整うと、正しい発音がしやすくなり、食べ物をよく噛んで食べる力も養われます。

コンプレックスの軽減につながる

小児矯正は、コンプレックスの軽減につながる場合があります。歯並びの乱れると、見た目を身にする子どももいるためです。

小児矯正によって歯並びが改善されると、口元に自信を持てるようになり、学校生活や人との関わりにも良い影響を与えるでしょう。

小児矯正のデメリット

小児矯正のデメリットのイメージ

小児矯正は多くのメリットがある一方で、治療を始める前に理解しておきたいデメリットもあります。ここでは、小児矯正のデメリットについて解説します。

治療期間が長くなる可能性がある

小児矯正は、混合歯列期に行う一期治療と、永久歯が生え揃った後に行う二期治療の2段階に分けられます。二期治療が不要となるケースもありますが、多くの場合は引き続き二期治療が必要です。そのため、治療期間が長くなる場合もあります。

本人の協力が欠かせない

取り外し式の装置を使用する小児矯正では、お子さま自身が装着時間を守らなければ、十分な治療効果が得られません。学校生活や遊び、習い事などの影響で装着を忘れることもあるため、保護者のサポートが不可欠です。

また、虫歯や歯周病を防ぐために、装置の清掃や口腔ケアを丁寧に行う必要があります。

装着に違和感を覚えることがある

矯正装置を装着した直後は、異物感や話しにくさ、噛みにくさを感じる場合があります。特に初めて矯正を始めるお子さまにとっては、慣れるまでにストレスを感じることもあるでしょう。

柔らかい装置やマウスピース型などの装置でも、全く違和感を覚えないことは難しいため、歯科医師に相談しながら進めましょう。治療に対して前向きになる言葉をかけることも大切です。

費用がかさむ場合がある

小児矯正は長期間にわたることが多く、装置の作り直しや通院回数の増加など、費用がかさむ場合があります。費用は使用する装置や治療方針によって異なるため、事前に見積もりや治療計画を確認しましょう。

発生する可能性のある費用についても、説明を聞いたうえで検討することが大切です。

すべての症例に効果があるわけではない

小児矯正は、顎の成長を利用できるメリットがありますが、すべての不正咬合に効果が期待できるわけではありません。骨格的な問題が大きい場合は、顎の骨が成長してから外科手術を検討する場合もあります。

症状によっては小児矯正を行わずに、永久歯が生えそろってから矯正治療を始めたほうがよいケースもあるため、歯科医師による判断が必要です。

まとめ

小児矯正で綺麗な歯並びになった女の子

小児矯正は将来的な歯並びや噛み合わせに大きく影響するため、適切なタイミングでの判断と治療が大切です。小児矯正に使用される装置には、大きく分けて可撤式矯正装置、固定式矯正装置、顎外固定装置の3つがあります。

治療の目的や使用方法、装着時間など、装置によって違いがあり、お子さまの症状や成長段階に応じて選択されます。どの装置で治療するかは、歯科医師との相談のうえ検討しましょう。

小児矯正を検討されている方は、吹田市千里山東、阪急千里線「千里山駅」より徒歩30秒にある歯医者「千里山駅前歯科」にお気軽にご相談ください。

当院は、患者様を家族のように大切に思い、安心を第一に治療を提供しています。一般歯科だけでなく、矯正治療やインプラント治療などにも力を入れています。

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