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出っ歯になる原因や放置するリスク、矯正で治療する方法を解説
出っ歯は、特徴的な見た目になるため、口元のコンプレックスになっている方も多いでしょう。出っ歯の原因はさまざまで、小さい頃からずっとその症状に悩まされている方もいれば、年齢を重ねるごとに少しずつ出っ歯になっていく方もいらっしゃいます。そこで今回は、出っ歯になる原因や放置することによる悪影響、出っ歯を矯正治療で治す方法についてわかりやすく解説します。
なぜ出っ歯になるのか
出っ歯になる主な原因は、以下の5つです。
原因1:骨格的な異常
出っ歯は、骨格的な問題が関与することが多いです。特に、上下の顎の大きさや位置が不均衡な場合、前歯が相対的に前方へと突出することがあります。このような骨格的な異常は、遺伝的要素が大きく、親御さんからの遺伝が原因となるケースが見られます。生まれつきの骨格の形状により、歯並びが乱れ、かみ合わせにも悪影響を及ぼすことがあるのです。
原因2:口腔習癖

お子様に見られる指しゃぶりや、舌を前に突き出す癖(舌突出癖)も、出っ歯の原因となります。これらの習癖は、前歯に圧力をかけるため、長期的に続くと前歯が前方に押し出されることがあります。このような癖は、早期に対策を取ることで、歯並びの悪化を防ぐことができます。お口ぽかんと表現される口呼吸も出っ歯を誘発する悪習癖のひとつといえるでしょう。
原因3:歯ぎしり・食いしばり
ブラキシズムと呼ばれる歯ぎしりや食いしばりは、出っ歯の原因になり得ます。これらの習癖が歯に過剰な力をかけ、前歯が徐々に移動してしまうことがあるのです。
原因4:歯周病
歯周病が進行すると、歯を支える骨が減少し、歯が前方に動いてしまうことがあります。特に重度の歯周病では、前歯が目立って突出することがあり、出っ歯のような見た目になることがあるため十分な注意が必要です。
原因5:楽器の演奏
特定の楽器、特に金管楽器や木管楽器の演奏は、口元に長時間圧力をかけるため、前歯の歯並びに影響を与えることがあります。ですから、お子様が成長期に楽器を長時間演奏する場合、歯の位置に変化が生じ、出っ歯になるリスクが高まる点に注意しなければなりません。
出っ歯による悪影響とは
出っ歯を矯正せずに放置していると、次に挙げる悪影響が生じることがあります。
悪影響1:口元のコンプレックスになる

出っ歯は、見た目に大きな影響を与えることがあり、患者様にとって口元のコンプレックスとなることが多いです。笑顔や話す際に前歯が強調されるため、自信を失いやすいのです。特に、成長期のお子様の場合、友達とのコミュニケーションに悪影響を与えることもあるため、早めの対応が求められます。
悪影響2:前歯で食べ物を噛み切れない
出っ歯になると、前歯で食べ物をうまく噛み切ることが難しくなります。その結果、食事の際に奥歯へ過剰な負担がかかり、かみ合わせに問題が生じることがあります。また、しっかり噛み砕けない食べ物を飲み込むことで消化不良を引き起こし、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
悪影響3:口腔衛生状態が悪くなる
出っ歯は、歯並びが乱れる原因となり、歯磨きがしにくくなることがあります。前歯が突出していることでブラッシングが不十分になり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
悪影響4:外傷を負いやすい
前歯が出ていると、転倒や事故などで前歯に外力がかかりやすく、歯が欠けたり折れたりするリスクが高まります。特に、お子様がスポーツを行う際などは、前歯が外傷を受ける危険性が増します。これにより、歯の治療が必要になるだけでなく、かみ合わせにも悪影響を及ぼす可能性があります。
出っ歯の矯正治療とは
出っ歯の矯正治療では、ワイヤー矯正かマウスピース矯正のどちらかを選択することになります。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、長年にわたり実績がある伝統的な矯正方法です。金属製やセラミック製のブラケットを歯に装着し、ワイヤーで少しずつ歯を動かしていきます。この方法は、幅広い症例に対応でき、出っ歯の改善にも効果的です。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明なアライナーを使って歯を徐々に動かす方法です。目立たないため、審美的な理由で人気があります。また、取り外し可能なため、食事や歯磨きがしやすいのも特徴です。ただし、出っ歯の程度やかみ合わせによっては適応外となることもあるため、事前の診断が重要です。
治療範囲を選ぶことも可能
歯列矯正は、治療する範囲によって「全顎矯正」と「部分矯正」の2つに大別できます。全顎矯正は文字通り上下の歯列全体を矯正する方法で、部分矯正は治療対象となる歯が一部に限られます。出っ歯の場合は、軽度であれば部分矯正で対応できる可能性もあります。
まとめ
今回は、出っ歯になる原因や放置するリスク、矯正で治療する方法を解説しました。出っ歯は骨格的な異常や口腔習癖、歯周病の重症化などが原因で誘発される歯列不正です。治療をせずに放置していると、見た目が悪くなるだけでなく、虫歯や歯周病のリスクが高まったり、外傷を負いやすくなったりするため注意が必要です。そんな出っ歯の症状はワイヤー矯正やマウスピース矯正で改善できますので、まずは矯正歯科に相談しましょう。