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院長コラム

矯正治療中の虫歯への対処法を解説

これから歯並びを治そうか迷っている方や今現在、矯正治療中の方は、虫歯のリスクについて考えることがあるかと思います。デコボコとした複雑な装置が口腔内に固定されていたら、歯磨きがしにくくてあっという間に虫歯になってしまうのでは?と心配になりますよね。ここではそんな矯正治療中の虫歯のリスクや対処法について詳しく解説をします。

矯正治療中は虫歯になりやすい?

皆さんが心配されているように、矯正治療中は虫歯になるリスクが高まります。それは次に挙げるような理由からです。

理由1:矯正器具で歯磨きがしにくい

マルチブラケット装置を使ったワイヤー矯正の場合は、歯磨きがしにくく、汚れがたまりやすいです。とくにブラケットの周りには歯垢や歯石が形成されやすいことから、十分なケアが必要となります。着脱式の装置を使うマウスピース矯正の場合は、食事と歯磨きを普段通りに行えるため、この理由は該当しません。

理由2:唾液による作用が弱まる

私たちの唾液には、汚れを洗い流す「自浄作用」、虫歯菌を排除する「殺菌作用」「抗菌作用」、歯を強くする「再石灰化作用」、酸を中和する「緩衝作用」があるのですが、矯正装置が邪魔になってそうした作用を弱めてしまいます。

理由3:口腔ケアへのモチベーションが下がる

矯正治療は、歯を動かすのに1~2年程度かかります。その間、食事や歯磨きがしにくい状態が続くと、口腔ケアへのモチベーションが下がりがちです。「どうせ装置があるからきれいに磨けない」とか「矯正が終わってから歯磨きを頑張ろう」といった考え方になると、口腔衛生状態が悪くなって虫歯リスクも上昇します。

マウスピース矯正の場合はどうなる?

上でも少し触れましたが、食事と歯磨きの際に装置を取り外せるマウスピース矯正の場合は、矯正中であっても虫歯リスクはそれほど高くはなりません。普段通りにブラッシングできますし、口腔ケアへのモチベーションが顕著に低下することもないでしょう。ただし、マウスピースを装着したまま清涼飲料水などを口にすると、歯と装置の隙間に糖分が残留して虫歯リスクが急激に上昇しますので、その点は十分にご注意ください。

矯正治療中に虫歯になってしまったら?

矯正中に虫歯になった場合は、使っている装置によって治療の手順が変わってきます。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正で虫歯が見つかった場合は、装置を取り外さなければ治療を行えないことがあります。そうしたケースではワイヤーを撤去するのが一般的ですが、虫歯が発生している場所や重症度によっては、ブラケットまで外さなければならないこともあるのです。虫歯治療が終わったら、それらのパーツを改めて装着して矯正治療へと戻ります。ワイヤー矯正は、歯と歯の間やブラケットの周りなどに虫歯が生じやすいことから、虫歯治療の手順も複雑になる傾向にあります。

マウスピース矯正

マウスピース矯正で虫歯が見つかった場合は、治療の流れもシンプルです。なぜならマウスピースは患者様自身で取り外すことができるからです。比較的軽度の虫歯であれば、感染した歯質を削ってコンポジットレジンを充填するだけなので、矯正治療の妨げにはなりにくいです。2~3回の通院が必要となるような虫歯であっても、基本的にはマウスピース矯正と並行して進めていくことも可能でしょう。歯の形が変わるような重症度の高い虫歯の場合は、マウスピースの作り直しなどが必要となります。

矯正治療中の虫歯対策とは?

矯正治療中の虫歯は、口腔ケアを徹底することで予防しやすくなります。前提としては、毎食後に歯磨きをするようにしてください。それがちょっとした間食であっても、水以外の飲み物や食べ物を口にした時点で口腔内は汚れてしまうことから、歯磨きかマウスウォッシュなどを活用したうがいだけでも必ず行ってください。また、歯科医院でのプロフェッショナルケアを定期的に受けることも矯正中の虫歯予防では必須といえるでしょう。矯正装置別の具体的なケア方法は、以下の通りです。

ワイヤー矯正

ポイント1:磨き残しが多くなる部分を意識する

ワイヤー矯正では、ブラケット周囲、歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目に磨き残しが多くなるため、それらを重点的にブラッシングすることが大切です。

ポイント2:角度をつけてブラッシングする

複雑な構造のブラケット装置は、歯ブラシの角度を部位によって変えながらブラッシングする必要があります。鏡を見ながら汚れを落としやすい歯ブラシの角度などを頑張って見つけていきましょう。

ポイント3:補助的な清掃器具を活用する

歯ブラシで磨きにくい部分は、デンタルフロスや歯間ブラシ、ワンタフトブラシなどを活用しながら清掃しましょう。

マウスピース矯正

ポイント1:マウスピースの清掃も忘れない

マウスピース矯正では、通常の歯磨きとマウスピースの清掃が必要となります。マウスピースにも無数の細菌や歯垢が付着していることを忘れないでください。1週間に1~2回の頻度でマウスピース専用の洗浄剤を使うとなお良いでしょう。

ポイント2:歯間部の汚れをしっかり落とす

歯と歯の間の汚れは、デンタルフロスか歯間ブラシを活用してください。

ポイント3:出先で歯磨きできない時は「うがい」をする

外出先で歯磨きできる環境がない場合は、うがいだけでも行うようにしてください。

まとめ

今回は、矯正治療中の虫歯への対処法について解説しました。歯並びの治療では、特殊な装置を口腔内に装着するため、どうしても汚れがたまりやすくなります。それだけに口腔ケアは普段以上に頑張る必要があるといえるでしょう。矯正中に虫歯が見つかった場合は、放置せず早期に治療を受けましょう。対処が遅れると矯正治療に大きな支障をきたすことになります。