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インプラントの骨造成 千里山 歯科
日本口腔インプラント学会 専修医・日本補綴歯科学会 専門医 中川です。
吹田市 阪急千里山駅 から駅前徒歩30秒。 小児・子供 矯正(1期矯正)から大人の治療・入れ歯・インプラントまでご遠慮なくご相談ください。
近年、再生療法の進歩が歯科分野でも目まぐるしくすすんでおります。特に骨の代替材料や再生材料は多くのエビデンスを蓄積し安全に使用できる範囲がひろがりました。
以前、インプラント骨造成では下顎枝やオトガイから骨をブロックにて採取し、チタンのピンで固定していました。現在もこの方法は有効です。しかし、侵襲は大きく患者様に大きな負担を担っていただくものでした。 インプラントの骨欠損治療方法は1〜3クラスに分類されます。
1、インプラント骨材料と吸収性メンブレン。2、インプラント骨材料と非吸収性メンブレン。3、ブロック移植
現在では骨代替材料にて、できるだけ低侵襲な方法がとられています。
では、他の新しいインプラントの見地はどのようにすすんでいるでしょうか。何個かあげます。一昔前はインプラントの埋入は3〜6ヶ月後とされていました。しかし、ITIのコンセンサスでは8Wとなっています。 GBRでは外側性の場合は吸収のしずらいバイオスが使用され、内側性の場合(サイナスリフト・ソケットリフト)はサイトランスのような吸収性のインプラント材料が使用されています。 このように多くのエビデンスの蓄積により、昔とはインプラントの治療方法・期間は変化してきています。
インプラントのメンブレンも進化してます。 ハニカムメンブレンは 血液透過性・国内承認材料・薄く操作性がよい・高い戝形成 があります。 特に吸収性メンブレンではなくなってしまう骨のショルダー部分の温存が今までの材料よりも、しっかり残せます。インプラントを埋入する時にこのショルダー部分のの骨は重要です。丸みをおびてしまうと、インプラント体を深く埋入したり、マイナーGBRが必要になってきます。骨のショルダー部分があると、インプラント体の周りに健全な2mmの骨を獲得することができる可能性があがります。 以前は、目の荒いチタンメッシュが使用されていましたが、裂開や感染のリスクが高く患者様の負担が大きな材料でした。 また、d-PTFE膜であるサイトプラストも使用していましたが、やはり骨のショルダー部分はしっかり残るものではありませんでした。この、ハニカムメンブレンはこの二つの欠点を補う有望なインプラント材料かと思われます。
このように、インプラント材料の効果は大きく進んでいます。昔ながらの大きな外科侵襲を伴う術式も必要ですが、材料の特徴をとらえ、適切なインプラント治療を行えば低侵襲な治療も可能かと考えます。